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失敗しない PC 選びは「GPU」?
著者: livedoor コンピューター プリンター用 記事を転送
▼2008年7月11日 10:00 付の記事
□国内internet.com発の記事
最新 PC 購入対策に「GPU」を知ろう。今年は PC 復活の年。各社のアンケートでも夏のボーナスで購入したいものに PC が復活している。
パソコン購入の際に気になるのは性能・スペックだ。カタログ片手に頭を悩ます人も多いだろう。
一昔前までは、 PC の性能はプロセッサ(CPU)の性能と相場は決まっていたものだが、今や CPU だけでは PC の性能を語れなくなっているから厄介だ。現代の PC では、グラフィックスを専用に処理する半導体チップ「GPU」が CPU と同等もしくは CPU 以上に重視される時代だからだ。
この「GPU」だが、スペック表を見ても「NVIDIA GeForce GTX 260」「AMD Radeon HD 4870」など型番のオンパレード、よくわからないという人も多い。そもそも GPU とは何なのか。
そこで今回は、PC の性能の決め手となる新要素「GPU」の仕組みとそれを支える技術を見てみよう。これさえ見れば、最新 PC も恐くない。
■GPU の歴史とそれを支える技術
GPU はどのようにして生まれたのだろうか。またどういう仕組みで動くのだろうか。GPU の歴史とそれを支える技術を簡単にまとめてみた。
●GPU ってなに?
GPU とは、Graphics Processing Unit(画像処理装置)の略称で画像を専門に処理するチップ(グラフィックチップ)だ。
そもそも「GPU」という名称は、高性能な GPU を開発製造している半導体メーカーの NVIDIA Corporation(NVIDIA)が提唱した呼称。今日では、NVIDIA 以外の半導体メーカーが製造したグラフィックチップでも普通に「GPU」と呼ばれている。
CPU は主に数値演算と機器制御を行うのに対し、GPU は画像データの処理のみを行っている。PC のマザーボードにはあらかじめ画像処理を担うチップが備わっているが、セカンドライフに代表される高度な3次元ゲームをハイエンドなグラフィックスで楽しむ場合には、高いグラフィック描画能力があると有利だ。
また、通常の PC でも高性能な GPU を搭載したビデオカードを追加することで、グラフィックスの処理速度を劇的に高められる。
●GPU の歴史
PC 向けの GPU の歴史は1970年代までさかのぼる。画面に図形を描画する場合、CPU がすべて処理していたのでは時間がかかってしまう。そこでグラフィックスを専門に処理する専用コントローラー(グラフィックスコントローラー)が考案された。当時のグラフィックスコントローラーは矩形や多角形などの描画を支援するチップで、CPU の負荷を少しでも減らすことが主な目的で、今日の GPU とは大きくかけ離れていた。
1981年、NEC は直線や円弧、多角形の描画とその塗り潰し機能を備えたグラフィックディスプレイプロセッサ「μPD7220」を発表。μPD7220は同社の PC である PC-9801シリーズに搭載され、約10年間に渡り国内の PC 市場をほぼ独占することになる。
1990年代に入ると、Silicon Graphics が自社のグラフィックワークステーション向けのグラフィックライブラリ「IRIS GL」を開発。のちに OpenGL に発展し、グラフィックライブラリとその API に対応したハードウェアアクセラレーターという図式ができ上がった。その後、ハードウェアアクセラレーターは急速に進化を遂げ、今日の GPU へと進化する。
●GPU とそれを支える技術
画像処理を目的として登場した GPU だが、今日では CPU と同様に演算処理も可能な半導体チップとなっている。
一例をあげると、NVIDIA の GPU「GeForce 8800」では、画像処理のための数値演算ユニットや共有メモリー、一次キャッシュなどが内蔵され、CPU から画像処理の命令が届くと GPU を含めたビデオカードが物理演算から描画まで、ほぼすべての処理を実行できるのだ。ひと言で言いあらわせば、ビデオカードが別の PC のように動作するという訳だ。
・GeForce 8800の内部構造 - ウィキペディア
●複数の GPU で性能アップ - SLI vs CrossFire
現在 GPU を提供するメーカーとしては、NVIDIA と AMD(旧 ATI)の大手2社が市場を独占している状態だ。NVIDIA は「SLI」、AMD は「CrossFire」と呼んでいる独自の技術がある。
・SLI
SLI は複数の同じ GPU を並列処理させることでグラフィックスの処理能力を向上させる技術のことだ。2個の GPU を利用する SLI の場合には、ひとつの GPU を搭載したビデオカードを2枚挿す方法と、あらかじめ2つの GPU を搭載したビデオカードを1枚挿す方法がある。通常は同一メーカーで同一型番のビデオカードを揃える必要がある。
2つの GPU を利用すると、GPU を単独で利用する場合に比べて2倍近パフォーマンスを期待できる。その結果、ミッドクラスのビデオカードで SLI を使用した場合にはハイエンドクラスのビデオカードよりも高いパフォーマンスが得られることもあり、安価に高速なグラフィックス処理を求めるユーザーにも人気がある。
・ゲームにおけるパフォーマンスの違い - NVIDIA
・CrossFire
CrossFire は ATI Technologies が開発したマルチ GPU 技術だ。SLI のように同一メーカーで同一型番という制約はないが、GPU を搭載したひとつのビデオカードがマスター、それ以外のビデオカードがスレーブという扱いとなる。
SLI や CrossFire のようなマルチ GPU 技術は、規格に対応したマザーボードであれば既存のビデオカードをそのまま活かしてグラフィックスの処理能力を向上できるメリットがある。ただしハイエンドなビデオカードの中には消費電力が高いカードがあり、そのようなカードを複数使用する場合には PC 本体にもワット数が高い電源ユニットが必要になる場合もある。
●GPU が CPU を超える時代へ
前述のように一部の GPU は SLI や CrossFire のように並列処理が可能だ。この特性を活かしてパスワードを高速に解析する研究まで行われている。記事によると、Windows Vista のログインパスワードを解析する場合、一般的なデュアルコアの PC で解析に約2か月かかるところが150ドルほどの市販の GPU を利用するだけで3から5日間ほどで解析できるという。
・市販 GPU を使ってパスワードを高速クラック - Engadget Japanese
また、Photoshop に代表される画像処理ソフトはグラフィックスの加工に CPU を酷使するため、リアルタイムに画像処理を行うとほかの処理が遅くなる可能性が高い。そういう場合に GPU 対応の画像処理ソフトを使用することで CPU への負荷は大幅に減り、ほかの処理も圧迫されずに済む。
参考:
・Graphics Processing Unit - ウィキペディア
・Scalable Link Interface(SLI) - ウィキペディア
・CrossFire (ATI) - ウィキペディア
・GPU って何だ? PC をもっと高速・高精細に −デュアル GPU− - TDK
・Pixelmator
・AMD
・NVIDIA
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