« 前のエントリー | main | 次のエントリー »
数か月間にわたって厳しい警告を発してきた中国政府は6月30日、渦中のインターネット規制の実施を土壇場で延期してきた。

BBC が以下のように伝えている
国営通信によると、中国は同国内で新たに発売するコンピュータへのインターネットフィルタリングソフトウェアの搭載を義務づけるという渦中の計画の実施を延期するという。

「Green Dam Youth Escort」と呼ばれるこのフィルタは7月1日から義務づけられるはずだったが、中国経済産業省がコンピュータメーカー各社に時間的猶予を与えることを明らかにした。

その実施計画に対しては中国国内各所から反対意見が噴出し、海外でも法的な異議申し立てや批判が相次いだ。

関係者によると、これはわいせつおよび暴力的コンテンツから子どもを遮断するためのものだという。

しかし、言論の自由を求める活動家は中国政府の既に厳しいインターネット利用規制をさらに強化するものだとして同ソフトウェアの計画を非難していた。

中国の国営新華社通信の報道では、中国工業情報化部による判断以外の詳細は明らかにされていない。

筆者は、中国が Green Dam を巡るコンピュータメーカー、インターネットユーザー、セキュリティ専門家など、多くの人々からの苦情の噴出に対して明らかに耳を傾けたことに大きなショックを受けた。もしかしたら、世界最大の国家(ただし、人口はインドがいずれ抜くだろう)がインターネットのさらなる自由へ一歩前進したのかもしれない。だが、筆者には疑問である。

このニュースを受け、Slashdot.org には膨大な数のコメントが寄せられたが、その多くは由緒ある同ネット掲示板で頻繁にやり玉に挙がるソニーに向けられたものだった。コンピュータメーカー各社は Green Dam への対応にはもっと時間が必要だとしていたが、ソニーは例外だった…
同社に対しては、セキュリティホールだらけで盗まれたコードを利用しているとされるスパイウェアのインストールを防ぐ道徳心にかけるとの報道が先になされていた。実際、ソニーはスケジュール前に出荷を開始している。

Slashdot は、ほかにも次のような活発なコメントであふれている。
やれやれ、ソニーもようやく「何か」をスケジュールに間に合わせることができたようだ。ただし、「God of War 3」は悪の全体主義国家政府が国民虐待のために要請していたものではないのが残念なところだ。

一方では、「Webster’s New World, Third College Editon」を実際に引き出してくることで有名な人物が、筆者の編集生活20年でこれ以上になく体中を温めてくれた次のようなコメントをしている。
さて、資金を集めて Slashdot に辞書を寄贈するためファンドでも設立しようと思う。だれか参加する?

Jobs 氏の幸運を祈る (2009年06月30日)

筆者がこうなることを予想していたといったらウソになるだろうが…
1月に療養休暇に入ることを明らかにした Steve Jobs 氏が6月29日、Apple の最高経営責任者(CEO)として正式に職場に復帰した。

Apple の広報担当 Steve Dowling 氏が、「Steve が職場に復帰した」と Bloomberg News に対して述べた。 報道によると、Jobs 氏は「週数日」はカリフォルニア州クパチーノの Apple 本社に出社し、残りは自宅で職務を遂行するという。


Jobs 氏は当初、ホルモンのバランス異常回復に専念するため療養休暇を取るとされていた。しかし、同氏は4月にテネシー州の病院で肝臓移植手術を受けていた。Jobs 氏の休暇中は最高業務執行責任者(COO)の Tim Cook 氏が Apple の日常業務をこなした。その一方で、Apple の製品関連イベントや、最近では Worldwide Developer Conference における基調講演ではマーケティング担当シニアバイスプレジデントの Phil Schiller 氏が Jobs 氏の代役を務めた。
2009年はじめの Jobs 氏の不安になるほどやつれた外見や、Apple による同氏の病気関連情報の不審な扱いを考慮すると、Apple の CEO が療養休暇に入るとの発表が1月にあったときに最悪の事態を考えないことは難しかった。筆者は、これが Jobs 氏の完全引退の発表につながる単なる前兆に過ぎないと考えた。

だが、それが間違いであったことをうれしく思う。そして、Jobs 氏が完全復活し、今後に向けて素晴らしい体調を取り戻すことを願っている。

社交性(と愚かさ)の代償 (2009年06月26日)

あるウェブセキュリティベンダーが実施した調査によると、ソーシャルネット ワーキングを頻繁に利用するユーザーは食い物にされる可能性が高いかもしれ ないという。

Boulder County Business Reportの記事を以下に紹介す る。
ソーシャルネットワークのユーザーの方が金銭的損失、個人情報の盗難、ウイ ルスやスパイウェアへの感染の被害に遭う可能性が高いことが新たな調査で分 かった。

コロラド州ボルダーを拠点にするインターネットセキュリティベンダーの Webroot Software Inc.の調査によると、1100人の回答者のうち80%はプロファ イルの詳細に検索エンジンに対する制限を一切かけておらず、59%は自分のプ ロファイルをだれが見ることができるのか分かっておらず、32%は個人を特定 可能な情報を少なくとも3つ掲載していたという。

Webroot はソーシャルメディアに対する攻撃がここ数か月増加していることを 記録に残している。ところが、回答者の78%は自身のプライバシーを懸念して いるのだ。

調査によると、特にリスクの高いのが18〜29歳のヤングアダルト層だという。

回答者の80%が「プロファイルの詳細に検索エンジンに対する制限を一切かけ ていない」と同時に「78%が自身のプライバシーを懸念している」状況を理解 するのは筆者にとって非常に難しい。

ご存じだろうが、プライバシーなど存在しない。そこはインターネットだ。そ の一方で、だれにでも容易にプライバシーを見せることもない。そして、例に よってちょっとした知識が役に立つ。TechJaws に「Social Network Scams and Fakes」(ソーシャルネットワークの詐欺行為と偽造行為)という記事がある。さらに、セキュリティサイ トの ThreatChaos にも「Ten Security Measures for Social Networking Sites」(SNS 向けの10の安全対策)という素晴らしい記事がある。

6月24日、Broadband Finderに以下のような記事が掲載された。
Nielsen Online のアナリストが実施した調査によると、ソーシャルネットワーキングやブログのポータル がかつてないほど高い人気を獲得しており、そのようなオンラインポータルの滞在時間も2008年の同時期から増加していることが明らかになった。

ブロードバンドユーザーが自分のアカウントの更新やほかのユーザーとのコミュニケーションにかける時間が2008年5月から82%増(1人あたりの平均は67%増)となっている ことが分かった。

この調査ではさらに、先月最も急速な成長を見せたウェブブランドが Twitter で、ユーザーは 前年比1448%増だったことも分かった。同マイクロブログサイトのユニークビジット数は、ここ12か月で1か月120万から1820万にまで増加している。

Internet Retailer
(6月23日):
経営者協会の The Conference Board とコンサルティング会社の TNS が新たに発表した調査によると、Facebook、MySpace、および Twitter などのソーシャルネットワークの利用者数は、1年前 の27%増から43%増加して59%増に達したという。米国の1万世帯を対象に実施されたこの調査では、ソーシャルネットワークの利用は世代や性別を超えて広がっているという 。

55歳以上のオンラインユーザーの約19%がソーシャルネットワークサイトを訪れるというが、これは1年前の6%増で、全体では、女性の48%、そして男性の38%がソーシャル ネットワーキングサイトを利用するという。

SmartBrief

ソーシャルネットワーキングや業務用コラボレーションツールの周辺は過熱気味だが、Forrester Research によると、このような製品やサービスをインプリメントした企業は わずか18%で、63%はこの分野に関心がないという。

この非常に厳しい経済状況で優位に立とうとする企業が知的資産をさらに活用し、一段と効果的に顧客を囲い込めるかもしれないツールを試そうとさえしないのは、筆者にと っては理解しがたい。ソーシャルネットワーキングやコラボレーションツールに対する多くの組織の反感は、1)従来の企業は情報の流れをコントロールする必要があり、2) これらのツールが生産性を低下させることを恐れていることに起因する可能性が高いのではないかと思われる。

言うまでもなく理論に過ぎないが、ソーシャルネットワーキングやコラボレーションツールの採用に大半の企業が消極的である背景が何であれ、これは自滅的なことだ。インターネットとデジタル作業の世界は次第にインタラクティブになっていくが、そのことに疑問などあるだろうか? この現実を無視することは、会社に「メールアドレス」や「ウェブサイト」が必要になることはない、と1996年に主張するようなものだ。そう、これらが消えることはなかった。ソーシャル ネットワーキングだってそうだ。

同僚の Chris Nerney が6月22日付けの「リアルタイム検索結果を巡る競争」というブログに書いたことに付け加えると、次世代の検索技術は間違いなく脚光を浴びていて、それは筆者が昨晩「The Bachelorette」放送中に見た奇抜なテレビ CM からも分かる。

この CM では2人の男性が道を歩いている。1人目の男性が質問をし、間抜けなネクタイをした2人目の男性(というかオタク)が、ほとんどもしくは全く関係のない答えをとうとうとしゃべる。それが何度も続き、しばらくの間は何を売りたいのか分からない不快なコマーシャルに見えた。

だがそれは、Microsoft が「判断エンジン」として売り込んでいる同社の新検索エンジン、「Bing」を売り込む CM であることが結局分かった。これは、検索を統合して(ということになっている)、ウェブサーファーに Google や Yahoo よりも適切な結果を表示するよう設計されている。Bing はキーワード検索に加え、関連検索、インスタント再生ビデオクリップ、そして画像も提供する。毎日鮮やかなカラー写真が表示される Bing の目を見張るホームページはぜひご覧いただきたい。

Bing は先日サービスを開始しており、(明確に意見は分かれるが)感想も集まり始めている。これは、同社が再び試みた、Live Search、Windows Live Search、そして MSN Search と同じ手法で見た目をきれいにしただけ(あえて言えばブタに口紅を塗ったようなもの)の新検索エンジンの1つにすぎないのだろうか? それとも、セマンティックウェブや Web 3.0へと向かう大きな飛躍なのだろうか? 

筆者はまだテスト段階だが、これまでのところは素晴らしいビデオ検索機能など、Bing の派手なスタイルにはかなり感動している。また、結果の右のライン上にマウスを持っていくと表示される検索結果横の簡単な情報表示も気に入った。

想像通りだと思うが、Google の最高経営責任者(CEO)、Eric Schmidt 氏は全く感動しておらず、CNET News.comは次のように報じている。
Schmidt 氏は Fox Business Network とのインタビューのなかで、「Microsoft の参入は今回が初めてではない。彼らは1年に1回くらい参入してくる。Bing が参入してもわれわれの手法が変わることはない。われわれは革新の効果によって、検索と物事を大成功させることに必死になっている」と述べている。

だが、Bing のテレビ CM は何とかする必要がある。これらを見ていると、Intel、CNET、Monster.com、そして Microsoft などの各種サイトやアプリを売り込もうとしていた90年代の下手なコマーシャルが思い出される。

ありがたいことに、Microsoft は今後のテレビ CM は Bing が差別化したいと考える製品検索や旅行などの分野に重点を置いていくと約束している。いい話ではあるが、このテレビ CM で本当に同社のほかの下手なコマーシャル以上のことができるようになるのだろうか? 筆者には分からない。