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ちょっとマニアックな書き込みになるが、次回クラブで遊ぶときの雑談ネタになるかもしれないのでおさえておきたい(ともあれ、試す価値はあるだろう)。

 

 

World Community Grid は個人所有の PC で構成されるネットワークで、大きな処理の一部を、負荷の低い多数の小さいソフトウェアに分割し、それを各個人が分担して実行する。プログラムは自分のマシンがアイドル状態の時に起動し、しばらく処理を行うと処理結果の一部が Grid Headquarters に送信し、そこでほかの約100万台のマシンから戻ってきた結果との統合処理が行われる。もし World Community Grid 1台のスーパーコンピュータだったら世界第3位にランキングされる。これは、タンパク質の折り畳み、ガン、デング熱、耕種学、筋ジストロフィーなどの各種調査の数理シミュレーションに利用されている。

 

300万台のマシンが参加し、World Community Grid のちょうど3倍の威力がある SETI@HOME は、遠く離れた星からの無線信号を分析することで地球外生命の兆候を発見する目的に特化している。これは非現実的な探求作業であり、われわれとしては、それが完全に失敗するのを望むほかない。つまり、皮肉に、かなり控えめに言うと、高度な文明とコンタクトをとってメリットを享受した技術レベルの低い文明社会はほとんどない。実際はその逆だ。そして、宇宙航海の可能な文明(もしわれわれが発見したものがそうだったら)は超ハイテク文明である。

 

 

だから? 

 

 

興味をそそる話題に話しを戻したい。社員に支給された PC で毎晩バッチを実行することはできるだろうか? もしかしたらハードウェア面でかなり節約になるのだろうか? おそらくそうはならないだろう。このテクニックは計算処理負荷の高い(ほとんどデータを扱わない大量の計算処理)作業に最適なものだ。従来のバッチ処理は大抵その逆で、素早く簡単な計算処理を行うが、出し入れする情報は膨大な量になる。会社にあるアイドル状態の PC にこれら数千のタスクを分散させれば、大量のデータベースコールでネットワークが崩壊する(少なくとも筆者はそのようになる仕組みだと思う...)。

 

では、この技術をビジネスに利用する方法はあるのだろうか? 筆者には1つしか思いつかないし、それもあまり良い例ではない。RIA Rich Internet Application)を運用している企業では、ユーザーのマシンを活用して Web アプリケーションのヒューマンインターフェース部分を処理している。RIA Web ページに行くと、対話処理(ドラッグ&ドロップ、フィールドの確認、地図画像のズーム/スクロールなど)を行うプログラムが手元のブラウザに渡される。たまに本社に結果やリクエストの一部を戻すこともあるが、大抵はそのページが手元のマシンのプロセッサとメモリを使って自律的に動作する。そのため、純粋主義者はおそらく異議を唱えるだろうが、筆者はこれをグリッドコンピューティングの一例だと考えている。

 

ここまでで筆者の頭は行き詰まり、くだらない考えさえも浮かばない。何か思いついたらぜひ教えていただきたい。ぜひお願いする。



6
ヶ月間にわたる試験の一環として、英 GreenRoad Technologies 製の魔法の箱なるものが200台の軍用車両に搭載される。この試験では、不適切な運転を検知したときに介入してそれを改善できるかどうかを究明する。筆者が想像する限りでは、これらの箱には加速度計(加速度を計測するセンサ)が搭載されており、加速の激しさ、コーナリングの激しさ、ブレーキングの激しさ、そしてズボンに熱いコーヒーをこぼした回数を計測する。これらの数値は、運転の内容を(赤信号、黄信号、青信号で)フィードバックし続ける。指標を与えられた人はそれを最大限に利用する、との理屈に基づけば、これらの箱は路上での兵士の行動を改善することが期待できる。

 


だから


 

運転中にランダムに点滅するものだとウソをついてこの箱を設置して、その結果を想像するのも面白い。これはネズミを研究する心理学者が好きなタイプの実験であり、たいていは、ネズミはどんな行動であろうと、エサ(今回の場合は青信号)を与えても本来取るべき行動を取るだけ、という結果になる。ただ、研究者達は加速度計の分だけ節約できるかもしれない(考えてみると、管理された下で実験するには、ランダムに点滅する箱を搭載した何台もの車も必要になるので厳しい)。

 


筆者は、保険会社がこのようなことを試すのを何年も前から待っていた。このような試験調査の漠然としたうわさは耳にしていたが、明確なものは今回が初めてだ。筆者が思うに、仕組みは次のようになるだろう。保険会社が車のトランクに箱を設置し、ダッシュボードには計器を設置する。この箱は運転の安全度を検知し、それに合わせて計器の針を動かす。針の位置はその時点に置ける保険料を示す。やや監視の厳しい速度計だと思えばよい。

 


われわれは指標を最大限に利用する傾向が強いため、この技術を幅広く採用すればもっと慎重に運転するようになると思う。実際は、ほかにももっといろいろできることがある。この箱は、ドライバーが指針を無視して速度違反(など)を犯しているといった信号を保険会社に送信することもできる。すると、音声対応部隊が顧客の携帯電話に電話をかけ、「速度を落とさないと危険です」と伝え、「あともう1つ、すぐに電話を切って下さい。これも危険ですから」ともつけ加えられるようになる。

帰ってきたWeb 2.0 予測市場 (2008年08月22日)


筆者は先ごろ、
Wikipedia で予測市場に関する記事を見つけた。筆者が以前から大好きだった予測市場の基本的な考えは、予測(「Obama 氏が勝利する」と「McCain 氏が勝利する」など)を証券化し、それらを参加者に取引所で売買させるというものだ。もし市場がその力を発揮すれば、両者の価格は各候補者が獲得する票数の割合を反映することになる。市場を観察することで未来を知ることができるはずだ。簡単な原理だ、と思う。

 

だから

 

これは、あまりに非常識でなければかなり賢明な考えだ。このことを初めて聞いた数年前の筆者の反応がこれだった。しかし、結局はこの主張を裏付ける多くの理論的および具体的な材料が出てきたことが分かった。ここで紹介するのは理論的のものについては省略し(その方が、皆さんにとっても筆者にとっても助かるだろう)、具体的なものだけにしておく。

 

最も簡単明瞭な予測市場の例が、何年も前から(信じられないかもしれないが Web 誕生の前からだ)大統領選挙結果の取り引きを行ってきた Iowa Electronic Markets IEM)だ。その実績は非常に優秀なもので、選挙日が来れば必ず候補者の得票率を正しく出している(もちろん、たいていはトレーダーの個別評価で決定するのではなく、正確な投票結果に合わせているだけの可能性もある。ただ、それを知るすべはない)。

 

一方、The Hollywood Stock Exchange HSX)は、アカデミー賞受賞者と映画の興行収入を長年うまく予測してきた(筆者の妻は数年前から HSX を楽しんでおり、その予測結果もかなりよい。当時の参加者の大半はどうも男性だったようで、男性は Julia Roberts Hugh Grant のような俳優の魅力を過小評価する傾向にある)。HP(ヒューレット・パッカード??) は市場を使って売上を予測しており、明らかにいくつかの成功を収めている。Google には100以上の予測市場があり、社員の約20%が取り引きをしていて70%の精度があるという。一部の企業では、これらを使って大規模プロジェクトのソフトウェアの出荷日を予測しており、明らかにこれらのほうが正式な予測よりも正確なようだ(ところで、こちらの記事で指摘されているように、遅れることが分かってもその理由が分からないため、苛立たちを感じるようになるだろう。つまり、戦おうと武者震いながら、どうして良いか分からないまま必死に待っているだけの闘犬のようなものだ)。

 

では、技術革新の成功を予測するのはどうだろうか? 良い質問だ。ある会社は、市場を利用することにより、技術出荷タイミングを伸ばすなどを実践している。あらかじめ決められた期間、取引所で最高値をつける技術を選び、その株式保有者が支払いを受けるのだ。しかし、これは実際には選択であって予測ではない。予測では、対象の技術が市場で成功を収めるまでは、利益の回収はできない。問題は、それを判断するのに何年もかかってしまう可能性があることだ。見返りを得るのにそれだけかかってしまうと、このゲームのプレーヤー集めは難しくなってしまう。

 

それでは時間がなくなってしまう。だが、予測市場にはかなり期待できそうだ。もしみなさんがそこで何かすることがあれば、その話をお聞かせいただければ幸いだ。

予測可能ソフトウェア開発 (2008年08月21日)


アクセンチュア・テクノロジー・ラボでは、2つのタイプのプロジェクトを行っている。Accenture 系のものと、クライアント系のものだ。クライアント系のプロジェクトは対象業界が多岐にわたりがちで、たいていブログにも書きやすい。が、Accenture 系のプロジェクトはシステムに重点を置いており、筆者の貧弱な描写力を上回ることが多い。今回もまさにそれに当たる。といったリスクをふまえた上で、読み進めていただきたい。

 

故障時のコストが高いことから、複雑で高額なプロセス(組立てライン、精製所)には、大抵さまざまな計器が設置されている。刻々に変化するプロセスの状態について、非常に詳細なデータの収集と分析を行うために各種センサが利用されているのだ。大規模なソフトウェアプロジェクトも複雑でコストのかかるプロセスであり、実際のところ「故障」時のコストも非常に高くなる可能性がある。では、センサはどこに設置されているのだろうか? そして、センサが集めたデータはどこで洗練された数値分析を行っているのだろうか? もちろんタイムシートは記入しているのは確かだが、その程度だ。その時々のプロジェクトの内部の働きを見る機能はどこにあるのだろうか?

 

要するに、現時点ではそれがないのだ。しかし、「予測可能ソフトウェア開発(PSD)」と呼ばれるアクセンチュア・テクノロジー・ラボの構想がそれを変えようとしている。PSD は非侵襲的センサを利用してデータを自動収集(つまり、プロジェクト担当者に新しいことや異なる仕事を求めない。ご存じのように、そんなことを頼んでも期待はできない)し、レポートを作成し、注意を呼びかけ、予測を行う。たとえば、あるプログラマーが開発中のモジュールでミスを多発していれば、そのモジュールが当初の予測よりも複雑で、完成させるには作業時間を増やす必要があるとも考えられる(もしくは、プログラマーの頭がどこか遠くの宇宙にでも飛んでしまい、目の前の大地のことなどもはや考えられなくなってしまったのかもしれない。いずれにしてもミーティングは必要だろう)。従来のソフトウェアプロジェクトでは、このモジュールに割り当てられた時間を使い果たしてもまだ完成しない時点になってようやく問題を認識するというケースがほとんどではないだろうか。

 

予測可能ソフトウェア開発は、プライバシーの面で懸念がある。あるいは、少なくとも嫌な感じはする。課題としては、この技術を(ミスの多い開発者を罰するための)評価ツールとしてではなく、問題を特定するためのツールの一つとして利用することだ。実際、筆者はそれが難しいとは思わない。ちょっと考えてみれば、ミスをいくつか犯そうがあまり気にしなくていいと言えるだろう。重要なのは最終成果物であって、それを評価すべきではないだろうか。上司は、そのモジュールが予定通りに完成し、問題なく機能することだけを気にしていればよい(というか、筆者は少なくともそう自分に言い聞かせている)。

 

思うに、これまで防犯カメラ、タイムシート、RFID バッジ、ノート PC 監視ソフトウェアなどの各種センサを受け入れたように、われわれは PSD も受け入れていくだろう。ここ数年で、われわれは「必要で、無害で、そして自分のためでもある」という大義名分に賛同するようになってきたのだ。



さあ、


またしてもTwitterである(何度も登場しているが)! New Scientistが、民間人が自然災害発生時に重要な情報のやり取りや収集を行う際、どのようにTwitterを利用したら良いか伝えている


だから?


言っておくが、これは筆者の責任ではない。
Twitterは、とにかく興味深い状況において話題にあがるのだ。もし同社が株式会社だったら、筆者はおそらくその株を購入していただろう(もっとも、筆者が投資できる金額は、せいぜいチョコレート菓子についてくるおまけフィギア程度に制限されているだろうが)。しかも、筆者がこれまで購入した株の大半は購入直後に下落している。だから、筆者の言動は必ずしも正しいとは言えない。 


Twitter
は、140文字以下の「Tweet」メッセージを発信し、だれでもウェブや携帯電話でそれを読めるというミニブログサービスだ。最近結婚したプログラマーで格闘マニアの同僚のフィードは40人以上が追跡しているが、彼が実際に知っている人は、その中のわずか10人に過ぎない。残りの30人は、全く知らない人物のつぶやきを読んで何が楽しいのだろうか?もしかすると、これは警察無線に聞き入るようなものかもしれない。かつてTom Lehrerに「単調でみじめな人生」と歌われたことを埋め合わせるためのちょっとした刺激なのだ。 


それはいいとして、
200710月、カリフォルニアの各所で山火事が発生した(実際、山火事は今なお発生している)。公的な情報チャネルは都市部を優先して山間部を無視する傾向があり、全米ネットのニュースメディアは、われわれ庶民ではなく著名なセレブ達の高級住宅を焼いた(もったいない!)マリブ地区の比較的小規模の火事に焦点をあてた。住民たちは(各種ツールのなかでもとりわけ)Twitterを使って火事の経過情報を交換して不足部分を補った。これは、従来の情報源からは絶対に得られなかった内容だった。 


Twitter
が同様の機能を持つWebサイトに勝る利点の1つが、初期の携帯電話でも簡単にアクセスできることだ。これは、あなたの最愛のMacが自分の部屋にガラクタとして残った悲劇的な(しかしデザインはもちろん美しい)遺物(Molted slag)と化した世紀末後の状況においては、かなりのメリットになる。 


緊急対応組織では、市民全体を重大な局面における「センサー」として活用する方法の検討を始めている。つまり、急速な展開を見せる環境において、市民は現場から送られる質の高い情報発信源の役割として考え始められている(もちろん、精度に関する懸念はある)。筆者は、特に山火事など、危険な状況でリスクを低減するものは何でも猛烈に支持する。それは主に、(消えてなくなるという意味で)筆者のポートフォリオにも重大な影響を与えうるからだ。